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化学系教室の近況報告

2021年03月10日(水)

奥村 光隆(化学科長・化学専攻長)

井上 正志(化学科副学科長・高分子科学専攻長)

 

 本年度は、コロナウィルスによる新型肺炎の流行の第一波とともにスタートし、現在第三波の真っ只中にあり、これからの学年末行事がどのようになっていくかが喫緊の課題となっております。また今後どのような形に世界経済が推移していくかも大変重要になってくると思われます。恒例の永契会ニューズレター発刊に際しまして、化学系教室の近況をご報告申し上げます。

 まず、教室内の人事に関しましては、長らく化学教室でご勤務になられていました無機化学研究室の冬広 明助教が昨年度末でご退職になられ、高分子精密科学研究室の香門 悠里助教が、8月16日付で大阪大学理学部IUPS担当講師として移動されました。また、無機化学研究室のAnas Santria特任助教が4月1日付で助教に、構造有機化学研究室の平尾 泰一助教が4月1日付で講師に、生体分子科学研究室の花島 慎弥講師が10月1日付で准教授に昇進されました。そして新たに、赤井 恵教授(表面化学研究室;1月1日付)、が着任されました。

 構造有機化学研究室の久保孝史教授が、日本化学会学術賞を受賞されました。さらに、反応物理化学研究室の大塚洋一助教が、日本質量分析学会奨励賞を、物性物理化学研究室の山下智史助教が日本熱測定学会奨励賞を、超分子機能化学研究室の小林 裕一郎助教が、分子研究奨励賞を受賞されました。 

 今年度の大阪大学での新しい取り組みとしましては、International Undergraduate Program in Scienceがスタートしたことが挙げられます。大阪大学は、「Live Locally, Grow Globally」を掲げ、高い倫理観を持ち、世界の様々な分野で地球市民やリーダーとなることを志す優秀な人材を育成することを使命としています。このプログラムは、研究生として半年間、学部生として4年間、合計4年半在籍し、研究生の半年間で語学研究を行い、学部生時代の前半1.5年間を英語、残りの2.5年間を日本語で教育を行い最終的に学士号を取得します。このプログラムは、大阪大学国際教養学部と大阪大学理学部が運営しています。

 本年度からは、理学研究科長に化学専攻・天然物有機化学研究室の深瀬浩一教授が着任しておられ、外国人学生の確保、博士後期課程進学する日本人学生数の向上、女性教員数の増加など、さまざまな難題に対していくつもの施策を実施していかなければならない局面となっております。コロナ対策でも講義のオンライン配信や様々な行事開催に関しても、延期やオンライン開催などでごたついておりますが、理学研究科・化学系教室としては、研究科長とともに、これまでの伝統にそって、ぶれない教育・研究を進めていかなければならないと思います。

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